case03 飲食店事例

受給額 100万円(補助対象経費150万円)

■当時の状況
・2019年11月、東京都A区にて飲食業(居酒屋)をオープンした。
・観光スポット付近での出店だったためインバウンド需要を期待していたが、新型コロナウイルスの感染拡大により外国人観光客が制限され、集客数・売上ともに当初の計画を大幅に下回ってしまった。
・ターゲットを再設定するとともに、話題作りとなるランチメニュー・客単価向上のための新メニューの開発をスタートすることに。

■今回申請した補助金
「小規模事業者持続化補助金」

以下のような事業計画を提案し、補助金の申請のサポートをおこないました。

<採択に有効なポイントや申請店舗の強みを押さえた事業計画書作成・アドバイス>

1. ターゲットを「子育て世代」に変更
当初の予定では、観光スポットに訪れた外国人観光客と、周辺に住むシニア層がターゲットでしたが、「子育て世代」にターゲットを変更し、店のコンセプトを“子どもがいても楽しめる居酒屋”に。メニューには、お酒を飲む大人向けのものだけでなく、子ども向けのものも追加。
「居酒屋で軽く1杯飲みたいけれど小さな子どもがいるから諦める」「“居酒屋ご飯”が好きだけれど子連れで居酒屋は行きづらいから当分諦める」といった潜在層の獲得を目指します。
もともと個室スペースも作っていましたが、そこの遮断性を強化することで、静かに飲みたい層の需要にも応えられるように。

2. 高性能フライヤー導入で客単価向上に向けた新メニュー開発
高性能フライヤーを導入することで、質の良いフライを効率良く揚げられるように。
短時間で大量のフライが揚げられるようになったため、フライをメインとしたファミリー向けのコース料理を新たに開発。
質の良いフライは高級感を演出でき、価格も高めに設定しやすく、客単価のさらなる向上につながります。

3. ランチメニューへの注力
“子どもがいても楽しめる居酒屋”を子育て世代に知ってもらうきっかけとなるよう、午前〜お昼の時間帯を利用したお得な居酒屋ランチメニューを開発。
夕方に来店してもらう前段階として、リーズナブルかつベビーカー有りでも気軽に入店可能な店、として認知してもらうことを目指します。

■受給額
100万円(補助対象経費150万円)

■対象となった費用

補助金の対象経費とその使い道は以下の通りです。

①機械装置等費
50万円を補助金で賄いました。約40万円を高性能フライヤーの導入に。残りをベビーチェアの購入費用に活用するとともに、個室スペースの遮断性強化のための遮音カーテン購入費用に活用。

②広報費
20万円を補助金で賄いました。
ランチタイム営業の存在を知ってもらうための、店前に設置する看板の作成費用に活用。
また、看板メニュー・新メニューを前面に押し出したチラシの作成・印刷費用にも活用。近隣地域へのポスティングもおこないました。

③ウェブサイト関連費
30万円を補助金で賄いました。
小さい子どもがいる若いファミリー層(=20代〜30代の男女)がターゲットということで、②の近隣地域向け以外の広告の出稿先は地元ローカル紙やフリーペーパーなどよりも、オンラインを優先しました。
主に、東京近郊にセグメントを絞ったSNS広告費、グルメサイトへの掲載費用に活用。
広告のクリエイティブは、他店との差別化ポイントである店のコンセプト“子どもがいても楽しめる居酒屋”を強調するよう作成しました。

■結果・依頼主様からのお声
ターゲットの変更と、ファミリーを対象にしたコンセプトに沿った店舗作りとメニュー作りが話題を集め、結果として当初計画していた集客数・売上を達成
高性能フライヤーの導入により誕生したファミリー向けのコース料理が評判となり、客単価向上に。

「ターゲットの変更に不安がありましたが、想像以上の反響に驚いています。
特にお得なランチは周辺住民から好評で、口コミで一気に店の認知度が向上しました。子ども向けの特別メニューや、地元の新鮮な野菜を独自のスパイスで揚げたフライは主婦層からの人気が高く、自宅でも食べたいという方からの追加注文も増加。高性能フライヤー導入によるメニュー開発の成功を感じています。
また、これまで経営についての知識が乏しい状態でしたが、今回の補助金申請を通して、店の軸となる理念や事業継続のための方針がクリアになりました。アドバイスをいただきながら事業計画書を作成していくうちに、だんだんと経営者としての視点も備わってきたように感じます。」