テレワーク導入|なにからはじめたらいいか分からない人のための基本講座①

現在、リモートワークやテレワークが脚光を浴びています。うちの会社には関係ないとお考えの方もいると思いますが、実は既存のサービスを組み合わせるだけでも、社内で仕事をするのに近い状況を作り出すことは意外と簡単なのです。

そこでここでは、既存のサービスを利用して、リモートワークやテレワークを実現する方法をご紹介したいと思います。

ファイルの共有サービスについて

ここ最近、リモートワークやテレワークという単語がニュースやテレビなどでも取り上げられて話題になっています。しかし、実際には「いやぁ、うちの会社には関係ないよ」などと考える方も多いかもしれません。

それでは、リモートワークやテレワークをはじめることは、そんなに難しいことなのでしょうか。

いまは、各種のクラウドサービスが提供されていますので、そういった既存のサービスを組み合わせるだけでも、リモートワークやテレワークを実現することは簡単にできるのです。

そこでまずは、リモートワークやテレワークなどという言葉をひとまず忘れて、簡単にできる仕事のファイルを共有するところからはじめてみましょう。

ファイルの共有サービスとは?

ファイルの共有サービスとは、簡単に説明すると、インターネット上にあるサーバーにファイルを保存することで、インターネットを介してそのファイルを、会社のパソコンや自宅のパソコン、スマホやタブレット端末など、あらゆるところで利用できるようにするサービスのことです。

みなさんも、DropboxやGoogleドライブ、iCloudといったオンラインストレージの名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。それぞれ、本格的に利用するとなるとお金がかかるものなのですが、どれも一定の量までは無料で利用できるようになっています。

iPhoneやスマホを利用されている方であれば、自分では意識していなくても、すでにiCloudやGoogleフォトなどのオンラインストレージを使っていることが多いと思います。

ファイル共有サービスは、オンラインストレージのファイルを、決められたメンバーの中で共有しようというサービスなのです。

たとえば、iCloudやGoogleフォトに保存した写真は、そのままでは自分しか見ることができません。それでも、iPhoneやスマホだけでなく、自分のMacやPCなどでその写真を見たことのある方は多いと思います。これも、利用者は自分ひとりですが、他の端末で見ているわけですから、ファイルを共有していることには違いありません。

それでは、これを他の人にも見てもらえるように設定すればどうでしょう。ちょっとしたことではありますが、他の人とファイルを共有していることになるのです。

どうでしょうか。ファイル共有サービスと言っても、難しく考えることはないことが、おわかりいただけたでしょうか。

 

どのファイル共有サービスを使えばいいのか?

それでは、仕事で使うのであれば、どのようなサービスを使えばいいのでしょうか。すでに実績もあり有名なサービスがありますので、簡単に紹介したいと思います。なお、ここで紹介したサービスについて詳しく知りたい方は、他のサイトで詳しく説明されていますので、そちらをご参照いただきたいと思います。

Dropbox

Dropboxはオンラインストレージとしての実績も高く、利用者も非常に多いサービスです。クラウド上にファイルを保存することで、自動的にパソコン同士でファイルを同期してくれたり、スマホやタブレット端末でもファイルの閲覧や編集ができるなど、シームレスに利用できるように工夫されています。

Dropboxの個人向けサービスは、無料で使用できる容量が「2GB」と、いまでは少々心もとないのが残念ですが、どのような端末でも簡単に使えるサービスとしておすすめできます。

他の人とのファイル共有も当然できますが、個人向けサービスでは少し手間がかかる面がありますので、会社で新規に導入するのであればビジネスプランを選んだ方がよいでしょう。

Googleドライブ

Googleドライブは、Googleが提供しているオンラインストレージです。Googleのアカウントがあれば誰でも利用することができ、無料で利用できる容量も「15GB」と比較的多いのが特徴です。

Googleドライブは、他の人とのファイル共有がしやすいのも特徴です。とくに、Googleアカウントとの親和性は高く、他の人のGoogleアカウントを登録するだけで、簡単にファイル共有ができます。

また、Googleドキュメントと呼ばれる、オンラインでファイルの作成や編集ができるソフトが利用できるので、他の人とファイルを共有しながらファイルを編集するといった作業も、比較的簡単に行うことができます。

会社で本格的に導入するのであれば、「G Suite」といったビジネスプランを選択すると、よりシームレスに作業を進めることができるようになります。

Box

Boxはアカウントを作成するだけで無料で「10GB」の容量が利用できるオンラインストレージです。さきほど紹介した「Dropbox」とほぼ同様のことができるサービスです。

Boxは、サーバー上に保存した動画ファイルをブラウザ上で再生することができたり、ビジネスプランでは共有したファイルを通じてメッセージをやりとりできるなど、他のサービスとは異なる便利な機能があります。

ビジネスでの利用にも適していますので、会社で新たにファイル共有サービスの導入を検討している場合は、Boxも候補のひとつになるでしょう。

 

セキュリティの問題

仕事でファイル共有サービスを利用しようと考えたときに重要なことが、セキュリティの問題です。

ここで例にあげたオンラインストレージサービスは、どれも多くの会社に導入されるなど実績がありますので、基本的にはセキュリティの心配は無いと考えてもよいでしょう。

セキュリティ上でも大きな問題となるのは、むしろ個人のパソコンやスマホの管理です。

個人のパソコンやスマホなどで、仕事のファイルを閲覧や編集ができるようになるわけですから、たとえばスマホを落としてしまったり、パソコンを盗まれてしまったりした場合に、重要なファイルが漏洩する可能性も出てきてしまいます。

これを避けるためには、パソコンやスマホのロックが自動的に行われるようにするなど、個人個人にしっかりと端末を管理する習慣をつけることしかありません。

ただし、この問題は紙の資料やUSBメモリーを紛失した時も同じですので、ファイル共有サービス特有の問題ではないということも言えるでしょう。

 

まとめ

リモートワークやファイル共有サービスといった言葉を聞くと、なにか難しいことを考えてしまい、うちの会社では導入できないなどと思っている方も多いでしょう。

しかし、無料で始められるオンラインストレージでも、ちょっとした工夫と作業で、ファイル共有を行うことができます。会社の環境とまったく同じとはいかないかもしれませんが、少なくとも職場と家で同じファイルを使って仕事をすることは簡単にできるのです。

現在、リモートワークやテレワークが脚光を浴びていますが、仕事の効率を上げるためには、どれだけ職場の環境に近い状況で仕事ができるかが重要になります。ほんの少し工夫をするだけでも、家での仕事の仕方を改善できますので、こうしたサービスを活用して仕事の効率を上げてはいかがでしょうか。

株式会社樫乃屋では、オンラインストレージに関する相談や、パソコン、インターネットなどの設定をサポートいたします。初回の相談や見積もりは無料ですので、お気軽にご相談ください。